さこうゆうこさんのガラスポット

さこうゆうこさんのガラスポット

11月
クリスマス、年の瀬を前に、ひと息つくような月
色づく木の葉の季節と共に、小春日和を授かる月

11月
この月に球根を手に入れるようになって何年になるだろう
春の歓び、春の華やぎをまっ先に感じ取るために
目で、鼻で
耳をすませば音も奏でられているかもしれない
ヒヤシンス、ムスカリ、さまざまなスイセン

春待ちの透明な季節
透明のポットに伸びる根が、
ちぢこまった心をほぐしてくれる
愛おしい花芽を結ぶ頃、
美しいフォルムのガラスには、
清らかな白い根がその曲面に添って満たされる

ひとりの吹き手が生み出すガラスのポット
ひとつひとつを精一杯に吹き上げ、かたちを作る
その結晶のような透明の器は取り立てて主張せず、
ただ球根の成長を受け止めている
そのさりげなさを支える美しいフォルムが、
さこうさんのガラスポットの魅力なのだと思う

11月
透明のガラスポットを窓辺にしつらえる月