浦上陽介さんの木の器、漆の器

浦上陽介さんの木の器、漆の器

初日、にぎやかに明けることができました。
宮城、愛知、大阪と遠方から作家の方にもいらしていただきましたが、
やっぱり直接作品について深く伺うことは大切だなぁとあらためて思った初日でした。
初めて知ること、あらためて知ること。
それを私たちの実感を重ねて、新鮮にご案内していきたいと思った
オトナツの初日、でした。

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ヒナタノオトでは初めてご紹介する浦上陽介さん

浦上陽介(ウラカミ ヨウスケ)
1985年 長崎県五島列島に生まれる
桑沢デザイン研究所卒
家具工房で修行後、2016年に独立
現在は、宮城県蔵王町にて、木工作家として制作を行う

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浦上さんからお預かりした取扱説明書は複数ありました。
(お買い上げいただいた際にお付けする印刷物)

・オイルフィニッシュ
・漆器
・箔貼りの作品

それぞれに丁寧に使い方が記されています。
長くご愛用いただきたい気持ちが伝わってきます。

奥のオーバルプレート。
フォルムが心地よく整っています。
食卓での活躍頻度、とっても高くなる器。

こちらは、浦上さんがお嬢さん用に作って、
実際に喜んで使われたというモデル。
片手がついていることで、小さなお子様にいいんですね。
意匠としても素敵ですので、もちろんお子様利用以外にも、
盛り映えしますね。

漆塗りの器。
浦上さんの赤い漆は、「洗い朱」。
そして、根来塗(ねごろぬり)。

漆の朱色には、明るい朱から黒味がかった朱までさまざまで、
洗朱、本朱、古代朱などの呼び方があります。
洗い朱は明るい、いわゆるオレンジ色。
私も長く漆器をご紹介していますが、
洗い朱ばかりの器が揃ったことはなかったように思います。
でも、今回特にこの浦上さんの洗い朱の器が新鮮に映ったのは、
そのせいばかりではないような気がしています。

そして、根来塗とは、上塗りの赤が使い込むうちに下地の黒がうっすらと見えてくる状態を、
意匠として最初からそのような表情を出したもの。
紀伊国根来寺(和歌山県)の僧徒が、寺使うために制作した漆器が有名となったため、
「根来塗」と呼ばれるようになったと言われています。

この根来の風合いもそうですが、
ほかにも制作工程の中で強度を出すために施される布張りなどを、
美しい姿で感じられるようにそれを意匠に生かしたいという浦上さん。
そこには、うるさかったり、わざとらしい感じがなくて、
素材と手の跡が気持ちよく感じられる器になっています。

言葉にすると難しく感じられてしまうかもしれませんが、
いろいろ漆器を愛用している私たちながら、
「使ってみたいねー!」
とスタッフ間でも盛り上がった器です。

この艶めいた漆器は「白檀塗」。
箔地の上に透漆をかけたもの。
使い続けていくうちに漆の透明度が増して、
よい感じに箔の表情が出てくるのだと浦上さんが言います。
私たちの中にも白檀塗の器を使った者はいなかったのですが、
なんともきれいだろうなぁ。育ててみたいなぁ、
そう思わせる漆器です。

たっぷりとした椀。
合鹿椀(ごうろくわん)。
石川県能登の合鹿地方(旧、柳田村辺り)で作られていた漆器で、
床に置いた状態で食事が出来るように、高台が高い特有の形で知られています。
浦上さんは、白漆で制作しました。

お箸を添えると大きさ、伝わりますか。
具たくさんの汁物はもちろんですが、
現代なら煮物などとりわけのお料理を華やかに盛ってもいいですね。

正しく使われて古くなったもの。
新鮮に感じたそれらをインプットして
自らの作品にかたち作ることが多いです。

という作者の作った木の器と漆の器。
ぜひ、お手に取ってご覧ください。